ユキシロ日記

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特別展 昆虫/国立科学博物館/2018.07

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昆虫にはそれほど興味がなかったけれど…

2年前の夏に科博でやっていた特別展です。俳優の香川照之さんが宣伝マン(?)的なポジションでポスターに載っていたりと大活躍していたことが記憶に新しいです。科博は年に3回ほど大規模な特別展を開催していますが、中でも夏にやる特別展は気合いの入り方がほかと違うように感じます。世間的な夏休みの期間に重なる夏の特別展は恐竜だったり深海だったりとこれまでもビッグなテーマが取り扱われていたようですが、そんな中「昆虫」がテーマとなったのはこれが初めてだったとのこと。意外ですね。

私はここ数年でいろんな生き物に興味が出てきているのですが、昆虫にはそれほど興味はありませんでした。好きか嫌いか問われれば嫌い寄りだったと思います。しかし当時あまりそこまでは思っていなかったのですが、行ってから2年ほど経った今思い返してみると、この展覧会に行ってから自分の中で昆虫に対する見方が変わったような気がします。今も好きではない存在ではありますが(触れませんし…)、嫌いではなくなったかもしれないと思うのです。

魅惑の昆虫

展覧会の内容ですが、とても盛りだくさんでした。科博の特別展をやる会場はいつも同じなのでどんな特別展だったとしても広さは変わらないはずなのですが、この昆虫展はほかと比べても大ボリュームの内容だったように思います。最初に昆虫の大きな模型で目を楽しませてくれたあとは圧倒的な標本の数々。これほどの昆虫標本が一堂に会しているのは珍しかったのではないかと思います。好きな人には本当にたまらない空間だったはずです。

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印象的な展示もたくさんありました。まずは世界の美しい昆虫のコーナー。美しい昆虫といえば蝶が思い浮かぶ人が多いかと思いますが、ここではそんなあまりにも美しい蝶の標本を見ることができました。虫を間近で見る機会がこれまでになかったので、ここまで近い距離でまじまじと蝶の羽を見るのは人生初だったかもしれません。人間の手で生み出すことはとてもできそうにない魅惑的な青い羽のモルフォ蝶、これが自然界の生き物の色なのかと驚きました。このコーナーで印象に残っている解説文がありました。「昆虫を美しいと思うのも人間の主観である」というような感じの文でした。確かにその通りですね。人間が勝手に美醜を決めているだけの話でみんな等しく虫は虫です。

そして、昆虫の生態や能力を紹介するコーナーもありました。自分たちより体の大きなスズメバチが襲ってきた時にミツバチがどうやって闘うのかという内容がムービーで紹介されていたり(かなり興味深い内容だったので気になる方は検索してみてください)、擬態能力を持つ昆虫の紹介だったり、とても面白くワクワクするコーナーでした。擬態はロマン。

「Gの部屋」という物騒な香りがする部屋もありました。多くは語るまい。GはGです。しかし、私が想像していた感じ(見渡す限りGだらけ…みたいな)とは違って、世界のGの紹介コーナーだったりしてそこまで阿鼻叫喚な部屋ではなかったです。Gだって生きてるんだ友達なんだ。?

虫という存在について

床から天井までびっしりと重ねられた圧巻の標本コーナーを抜け、会場を後にしようとしたそんな時!ひっそりとおまけ的なコーナーが設けられていました。「ジャポニカ学習帳の表紙に見る昆虫写真」と題されたそこには、かつて昆虫が表紙になったジャポニカ学習帳の写真がいくつか展示してありました。それだけの展示なのでさっぱりとしており素通りしている人もいた記憶がありますが、展覧会の最後にこれを持ってくるということは企画した人たちからの何かしらのメッセージがあることは明白です。解説文には「時代の流れで昆虫写真は採用されなくなった」とありました。私も確かな記憶ではなく申し訳ないのですが、ジャポニカ学習帳の表紙から昆虫が消えたのは気持ち悪いからとか、そういう声がたくさんあったからといった理由だったように思います。

虫という存在は嫌いな人が多いと思います。私も好きではありません。しかし、自分が嫌いだから、気持ち悪いからといって見えないようにしよう排除しようというのは間違っていると思います。美しい虫コーナーでも書きましたが、虫の美醜を判別?しているのは人間の勝手であって、気持ち悪いと思うのも個々の主観でしかないんですよね。世の中綺麗なものだけ見ようとするのは無理だし傲慢なのではないかと思います。

色々なことに気付かせてくれる大ボリュームの充実した展覧会でした。昆虫の世界は謎が多く新しい種が発見されることも未だ多いそうです。この展覧会が終わってから2年近く経っているので、当時発見されていなかった昆虫が今でてきているかもしれませんね。また数年後にでも昆虫展2をやってほしいなと思います。

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